鋼色々7種類
【白紙系鋼】
 基本的には不純物を極力低減した純粋な炭素鋼であり、適切な鍛錬と熱処理によって切れ味良く
 研ぎ易い理想的な刃物を製作することが可能です。

【青紙系鋼】
 タングステンやクロムを添加して熱処理特性及び耐摩耗性を改善した鋼種で永切れする刃物になります。

                                日立金属株式会社パンフレットより
 鋼の特徴
スウェ−デン鋼 サンドビック製、不純物を極力低減した鋼で、切れ味がよく、研ぎ易い鋼。
中堅材から柔木向きで耐久性は青紙系には劣るは使い易く、光沢が出る鋼。
平鋼と鍛造鋼があります。
青紙一号 炭素鋼にダングステンやクロムを添加して熱処理特性、耐摩耗性を改善した鋼で永切れします。日本の高級鉋で最も多く使用され人気が高く、無難な鋼。
完全球状化された鋼は安定した切れ味を実現します。
特別刃物鋼 分子の細かいタングステンを入れ、青紙より耐久性を増した鋼。
削った時の肩が軽く、軽快な作業性が持ち味です。
中堅材を軸に柔木に適し、堅木の領域もこなせる使い易い鋼。
超特殊鋼 中堅材から堅木向きの鋼。粘りが強く、杉の小口を削っても刃こぼれしない。
特に堅木に強く、切れ味は他に類を見ない永切れが特徴。
刃付けは中研ぎを十分かけ、天然砥石での仕上げが原則。
青紙1号鍛造古鋼 昭和二十年代に初代常三郎が特注で規格した一分厚の鋼。鍛造して延ばす為に不純物が抜け、粘りが増し研ぎ易くて永切れする逸品。
中堅材から柔木向きで杉や薄削りに最適の古鋼。
青紙スーパー鋼 安来鋼の最高峰、青鋼にカーボン量、タングステンを増やし、モリブデンを加え切れ味を良くした鋼。柔木、堅木の安定感のある最高級ブランドとしての位置づけ。
犬首鋼 東郷鋼のシリーズ、ハイス鋼と似た成分を持ち、施盤などのバイトにも用いれられる。
六分幅,一分五厘厚の鋼は延びにくく、鍛接、鍛造の難しい鋼。
耐久力に優れ、刃付けには時間がかかるが、刃物マニア向けの珍品。
東郷レイ号大 イギリスのアンドリュー社製の最高級品。昭和初期に造られた希少価値な鋼。
玉鋼と洋鋼の融合作で、杉の削りに威力を発揮し、耐久力抜群の鋼。
鉋鍛台、削り職人をうならせるプロの逸品。
ハイス鋼 ドリル等に用いられる工具鋼。衝撃に強く,集成材等のボンドで固めた材木を削っても刃こぼれしにくい。耐久性があり、一般材木から集成材と用途も広い。
ウラ出し不要で使い易く、刃研ぎも容易で、刃先のグラインダー使用可。
特殊粉末鋼 鋼の切れ味とハイスの耐久性を持つ鋼。柔木、堅木の万能向きで、薄切れで6ミクロン、永切れで1080尺(いずれも削ろう会)の記録を持つ。
仕込み次第であらゆる削りを実現できる脅威の鋼。